2011年9月9日金曜日

人生の前半 若者の就労と社会保障

ホームレス総合相談ネットワークで御一緒している森川清弁護士がコーディネートされているので
第54回日弁連人権大会プレシンポジウム「若者の生活保障~コミュニティ、労働、教育の観点から」
にいって参りました。

前半の基調講演 千葉大学法経学部 廣井良典教授のお話は、
最後の方しか聞けなかったのですが、
当事者発言と、パネルディスカッションは聞くことができました。


当事者発言で 派遣社員の立場で正社員を羨ましく思うのは、
「正社員は会社のお金で研修を受けられる。会社が投資をしてくれるが、派遣社員はそうではない」 ということだそうで、
彼女は切実にキャリアアップを望んでいるし、仕事が出来るようになり外という強い意志があるのに、それが活かされない社会の、社会的損失を深く痛感しました。

自費で受けざるを得ない、教育・研修がもっと安く受けられるといいなぁ。
本人がやる気を出した時に国が背中を押してくれたり、サポートがあるといいなぁ。
という当事者の発言には心が痛みました。

パネルディスカッションは以下の3氏によるもの。
阿部 裕子氏(横浜パーソナル・サポート・サービス)
東海林 智氏(日本新聞労働組合連合会中央執行委員長)
三浦 直子氏(弁護士・東京弁護士会会員)

三浦先生とか東海林さんの話はよくお会いしているので、ふんふんという感じで新しい話は無かったのですが、
ただ、非正規雇用が36%と1/3を超える現代に置いて、
正社員というものに過度な幻想をもたせたり 正社員であることと派遣社員であることで
生活が出来るかできないか の差が出てくることに改めて疑問を感じました。
(社会制度が正社員であることを前提にしている点)

またこの問題は正社員である人間も関係のない話ではなく、
正社員も、自らの正社員という地位を文字通り死守せんがため、ボロボロになるまではたらいて、メンタルを壊していくケースが少なくないので、結局、正社員であっても安泰というわけではありません。


広井教授は若者を人生前半の40未満としていましたが、
これだけ高齢者が多くなってくると
「 若者」という言葉の定義は微妙なものだなぁと改めて実感。


権利教育の大切さもパネルディスカッションで議論されていましたが、
弁護士の立場からは権利教育の大切さも重要なのでしょうが、
権利行使を行わなくてはならない、という状態はなんらかの問題を抱えているわけで、
権利行使を行わなくても済むような社会のほうが良いよなぁと思った次第。
(それこそLDなどで、そこまで辿りつけない人も出てくるでしょうし)




そういえば
非正規雇用が増えた原因を小泉竹中改革のせいだと考えている人が結構いるけど、
原因は 1995年の日経連の「新時代の『日本的経営』」であり、
これを契機に、企業の雇用戦略が正規雇用中心から非正規雇用を活用する方向へシフトしています。
(東海林さんの話で思い出した)



以下、紹介されていた本です。

こういう本は一冊持っておくと良いと思います。しかも、安いし。


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